環境問題は気づいた時には大体遅い。地球に対する害虫が人間であるのは言うまでもなく、これまで幾つもの過ちを犯してきた。これから飛躍的で安定した科学の発展が望めなければ、人類に未来はないだろう。人類のエゴでどれほどの生き物を絶滅に追いやってきただろうか。この先、人類は地球の益虫になれるのだろうか?
気候変動に起因する気象パターンの変動により、南極海(Southern Ocean)では過去1000年で最大級の強風が吹き、また南極での気温低下とオーストラリアでの干ばつも増加しているとの研究論文がこのほど、英科学誌「ネイチャー・クライメート・チェンジ(Nature Climate Change)」に掲載された。
「吠える40度(Roaring Forties)」との異名をとる南極海周辺の海域では、西風が非常に強く吹く。今回の研究を発表したオーストラリア国立大学(Australian National University)の研究者らによると、大気中の二酸化炭素濃度が上昇することでその風力はさらに増し、またルートも南極側に移動するという。
研究を率いたネリリー・アブラム(Nerilie Abram)氏は、地球上で最大級の波がうねり、最強クラスの強風が吹くことで知られる南極海について、「風の威力は過去1000年で最も強まっている。風力の増大は過去70年でとりわけ顕著にみられ、我々の観測結果と気候モデルとを照らし合わせると、温室効果ガスの上昇との関連性があることは明白だ」と述べた。
研究ではまた、他の大陸と同じような気温の上昇が南極でみられない理由についても明らかにされている。
同氏によると、海域に吹く西風は、南極の東部地域までは達しないものの、循環して上空を覆う寒気を集め、オーストラリアにもたらすはずの雨を奪うと説明。「地球全体で温暖化が進行し、とりわけ北極地域では世界中で最も速いペースで気温の上昇が観測されているのにもかかわらず、南極で気温の上昇がみられないのはこうした理由からだ」と述べている。
今回の研究では、南米で採取した樹木の年輪や湖沼のデータや、南極で採取した氷床コアを南半球一の性能を誇るANUのスーパーコンピュータ「ライジン(Raijin)」を使用して分析した。
【局地的に進む温暖化を説明】
今回の研究は、西風が極寒の南極大陸をさらに寒冷化させ、同時に大陸で唯一直接吹き付ける南極半島を「例外的な速さ」で温暖化を進行させている理由を説明するものにもなっている。
風力の増した西風は、南極海から温暖で湿った空気を運び、南極半島──西風が直接当たる大陸唯一の場所──の気温を上昇させる。ここでの温暖化のペースは南半球で最も速く進行しており、科学者たちは氷床の融解および周辺地域での海面上昇に懸念を抱いているという。
今回の研究で気候モデリングを担当したニューサウスウェールズ大学(University of New South Wales)のスティーブン・フィップス(Steven Phipps)主任研究員は、人類が二酸化炭素を排出してきたことで、20世紀には風速200キロ程度とみられていた西風に変化が生じ、さらに1970年代からは、フロンガスの排出によって引き起こされたオゾンホールの拡大によってこの変化が加速化してきたと説明する。
同氏は「今後予想される気候変動シナリオのうち中程度のものでさえ、この傾向が21世紀も続いくことが考えられる」と指摘し、オーストラリアの冬はより乾燥することになるだろうとした。
参考:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140519-00000040-jij_afp-env
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