【今日の歴史】1964年11月28日の事【宇宙】

【今日の歴史】1964年11月28日の事【宇宙】
マリナー(Mariner)4号とそれが捉えた火星面
マリナー(Mariner)4号とそれが捉えた火星面

「マリナー4号」が打ち上げ

概要

打ち上げ
1964年11月28日の打ち上げ後、マリナー4号を覆っていたシュラウドが投棄され、14:27:23 UTC にアトラスDロケットからアジェナDとマリナー4号が切り離された。
アジェナDは 14:28:14 から 14:30:38 にかけて1回目の噴射を行い、地球のパーキング軌道に入った。
15:02:53 から 15:04:28 にかけて2回目の噴射を行い、火星のトランスファ軌道に入った。
15:07:09 にアジェナDからマリナー4号が分離し、巡航モードの運用を開始した。
15:15:00 に太陽電池パネルを展開して走査プラットホームを開き、16分後には太陽を捕捉した。

火星への接近
7ヵ月半の飛行中の1964年12月5日に中間軌道修正を行って、1965年7月14日から7月15日にかけて火星付近を通過した。

7月14日 15:41:49 UT に惑星科学モードを開始し、7月15日 00:18:36 UT (7月14日 7:18:49 p.m. EST)から撮影処理が開始された。

赤と緑のフィルタを交互に使って21枚の画像が撮影されたが、22枚目の画像は不完全であった。

ところが当初得られた画像はほとんど真っ白だったため、調査した末に画像処理を施した結果ようやく画像化に成功し、3日後にようやく公開された。

画像の撮影範囲は、火星の北緯40度東経170度から始まって南緯35度東経200度付近を通って南緯50度東経255度までの不連続な帯状で、火星表面の約1%を占めていた。
火星への最接近は1965年7月15日 01:00:57 UT (7月14日 8:00:57 p.m. EST)で、火星表面からの距離は9,846kmだった。
フライバイ中に撮影された画像は、搭載のテープレコーダに記録された。
マリナー4号は、02:19:11 UT に地球から見て火星の裏側へ入り通信が途絶えたが、通過後の 03:13:04 UT に通信が再確立し、再び巡航モードにセットされた。
テープに記録された画像は、通信再確立の約8時間半後から地球への送信が開始され、8月3日まで続いた。

全データは2回送信され、データの欠落や誤りが無いか確かめられた。

探査機は、予定の活動を全て順調に実行して有用なデータを送信してきたが、地球からの距離が大きくなった(3億920万km)こととアンテナ方位の問題から1965年10月1日 22:05:07 UT に一時的に信号を捕捉できなくなった。

流星塵の衝突による通信途絶
1967年後半からデータ収集が再開された。
9月15日には、まるで流星群の一部のような衝突が17回、15分間に渡って宇宙塵検知器に記録され、一時的に探査機の姿勢が変化したり、熱シールドにわずかな損害が起きたものと思われた。

後の推測では、恐らく D/Swift彗星 (D/1895 Q1) の分裂した核またはその破片から2000万キロメートルしか離れていない距離を探査機が通過したのではないかと考えられている。

12月7日には姿勢制御システムのガスを使い果たし、12月10日と11日には合計83個の流星塵の衝突が記録され、その結果として探査機に摂動が生じて信号強度が低下した。

マリナー4号からの通信が途絶したのは1967年12月21日である。

成果
ミッションを通じて送信されてきたデータは全体で520万ビットに達した。

1965年2月に故障した電離箱/ガイガーカウンターと、1964年12月6日に抵抗器が故障して性能が低下したプラズマ検知器を除き、全ての実験が順調に行われた。
撮影された画像には、月のようなクレーターだらけの地形が写っていた(これは火星に典型的なわけではなく、マリナー4号で撮影したのが古い地域だったためであることが、後のミッションで判明している)。
表面の気圧は4.1~7.0ミリバール(410~700パスカル)、昼間の気温は摂氏-100度とそれぞれ推測され、磁場は検出されなかった。

クレーターの画像が撮影されたり観測された大気が薄いことから、火星は過酷な宇宙に晒され活動も乏しいことが明らかとなり、知的生命体を発見できる見込みはほとんど無くなった。

何世紀もの間、火星での生命の存在については様々な憶測がなされSFでも話題とされてきた。
しかしマリナー4号の観測後は、もし生命が存在するとしても小さく原始的なものではないかと考えられるようになった。

SFに登場する知的な異星人の母星は、「太陽系内の惑星」から「太陽系外の惑星」へと徐々に変化していくが、マリナー4号の観測結果によりその変化が決定的になったと言えるのかもしれない。

マリナー4号ミッションの総経費は、8320万ドルと見積もられている。マリナー探査機(1号から10号まで)全体での研究・開発・打ち上げ・支援には、約5億5400万ドルの経費がかかった。

抜粋:http://ul.lc/57e0(wikipedia)より

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