【今日の歴史】1928年11月1日の事

【今日の歴史】1928年11月1日の事
ラジオ体操
ラジオ体操

ラジオ体操が放送開始

ラジオ体操(英: Radio calisthenics)は、国民の体力向上と健康の保持や増進を目的とした一般向けの体操のこと。
またはその体操用音楽をピアノ伴奏にのせて指導を行うラジオ番組。
なお日本で単に「ラジオ体操」という場合、後述の「ラジオ体操第1」を指すことが多い。

概要
ラジオ体操は、1922年4月にはボストンの放送局WGI(en:WGI (AM))が放送しており、1925年までに世界初の商用ラジオ放送局として知られるピッツバーグのKDKA(en:KDKA (AM))はじめ、ドイツなどでも同様の放送があったという。
日本では、1928年8月1日から1か月間、日曜を除く毎朝6:00から、社団法人日本放送協会大阪中央放送局が放送したのが最初であるが、既にあった徒手体操を指導員の号令のみで行い、伴奏はなかった。

のちにつながる日本のラジオ体操は、アメリカのメトロポリタン生命保険会社により健康増進・衛生思想の啓蒙を図る目的で考案され、1925年3月31日から広告放送として放送されていたラジオ体操番組 “Setting up exercise” が基となっている。
放送開始に先立つ1923年に保険事業に関する調査のため訪米した逓信省の猪熊貞治簡易保険局監督課長がメトロポリタン生命保険会社のラジオ体操の企画を知り、1925年7月に『逓信協会雑誌』で紹介した。
猪熊は1927年8月、簡易保険局の会議において昭和天皇即位を祝う事業としてラジオ体操を提案。

1928年5月24日
に簡易保険局、日本生命保険会社協会、日本放送協会の三者が体操の考案を文部省に委嘱した。文部省では体育課長の北豊吉を委員長とし、体育研究所技師の大谷武一などを委員として検討を重ね、

10月29日に「国民保健体操」の名称で発表、同年11月1日7:00に天皇の御大典記念事業の一環として東京中央放送局で放送を開始した。

同局で放送を担当したのはラジオ体操のために採用された元軍人の江木理一アナウンサー。
彼は初回からブリーフパンツ1枚でマイク前で体操していたのであるが「照宮成子内親王もラジオ体操に御執心なり」と聞き及ぶや濃燕尾服に蝶ネクタイを締め、正装に身を包んだ上で放送に臨むようになった。
実際の振り付けは郵便局員が全国に周知した。
なお、全国放送は翌1929年2月11日から実施されたことになっているが、大阪中央放送局や名古屋中央放送局では同時刻に独自の体操番組を放送していたことがあり、江木の放送が全国放送として定着した時期は1934年以降である。

種類

ラジオ体操第1
1951年制定、同年5月6日放送開始。
現在の体操は3代目。

初代:1928年11月1日 – 1946年4月13日 『可愛い歌手』 作曲:福井直秋。

後に武内俊子作詞による「朝風そよそよ ラジオは響く一、二、三」と歌い出す歌詞が付き、「朝日を浴びて」という題名も与えられた 初代第1用の曲としては『可愛い歌手』の他にも「其二」、「其三」、「其四」等の別の曲が作られたが、それらは比較的短期間にて使用終了となった。
ただし、1945年8月15 – 22日は放送中止

2代目:1946年4月14日 – 1947年8月31日 作曲:服部正

3代目:1951年5月6日 – 作曲:服部正 ニ長調 「老若男女を問わず誰でもできることにポイントを置いた体操」である。
小学校から工場などの職場まで広く使われており、一般的にはラジオ体操といえば第1のことを指すことが多い。「事務職向けの体操」という情報が出回ったこともあるが、全国ラジオ体操連盟による説明では「子供からお年寄りまで一般の人が行うことを目的とした体操」である。
体操は以下の13科目からなる。

1.のびの運動
2.腕を振ってあしをまげのばす運動
3.腕をまわす運動
4.胸をそらす運動
5.からだを横にまげる運動
6.からだを前後にまげる運動
7.からだをねじる運動
8.腕を上下にのばす運動
9.からだを斜め下にまげ、胸をそらす運動
10.からだをまわす運動
11.両あしでとぶ運動
12.腕を振ってあしをまげのばす運動
13.深呼吸の運動

ラジオ体操第2
1952年制定、同年6月16日放送開始。
現在の体操は3代目。

初代:1932年7月21日 – 1946年4月13日 『若鮎』 作曲:堀内敬三 『ホーエンフリートベルク』 作曲者不詳 1945年8月15 – 22日は放送中止

2代目:1946年4月14日 – 1947年8月31日 作曲:深海善次

3代目:1952年6月16日 – 作曲:團伊玖磨 イ長調 職場向けとして制定。
「体をきたえ筋力を強化することにポイントを置いて」いる。
ややテンポの速いメロディで、第1より運動量が多い。
主に小学校高学年から高等学校で使われている。
「作業などを行う現業向けの体操」という情報が出回ったこともあるが、全国ラジオ体操連盟による説明では「働き盛りの人が職場で行うことを目的とした体操」である。
時間が取れないことなどから第1のみを行うことが多い。
最大の特徴は、ボディビルダーを連想させる独特のポージングがあげられる。 体操は以下の13科目からなる。

1.全身をゆする運動
2.腕とあしをまげのばす運動
3.腕を前から開き、まわす運動
4.胸をそらす運動
5.からだを横にまげる運動
6.からだを前後にまげる運動
7.からだをねじる運動
8.片あしとびとかけ足あしぶみ運動
9.からだをねじりそらせて斜め下にまげる運動
10.からだを倒す運動
11.両あしでとぶ運動
12.腕を振ってあしをまげのばす運動
13.深呼吸の運動

ラジオ体操第3

現存せず。

初代:1939年12月1日 – 1946年4月13日 作曲:橋本國彦

2代目:1946年4月14日 – 1947年8月31日 作曲:橋本國彦 2代目第3は両腕を大回転して屈伸したり、両脚を開閉してリズム良く跳びはねるなどの複雑で躍動的な動きが特色。
放送時は音声でその動きを伝えるのが困難な為、普及せず、短期間で放送が終了した。
掛け声なしの2代目第3を収録したレコードが陸前高田市立博物館に所蔵されているほか2008年8月3日、逓信総合博物館でも全国で3枚目が発見された。
「NHKにもない貴重なものである」と言われていた[18]が実際にはレコードコレクター間では「比較的散見できるレコード」として知られ、マスコミの報道と現実とのギャップが指摘されている。

テレビ体操で放送される「みんなの体操」(1999年制定)が初期にラジオ体操第3と呼ばれたことがあった。

ラジオ体操会
夏休みのラジオ体操会(2002年 大阪市鶴見区) 中央の男子児童が紐で首から提げているのが出席カード 学童の夏季休暇中には、全国で早朝に町内会や自治会が主催するラジオ体操の会が催されている。
事前にかんぽ生命等がスポンサーとなり学校などを通じて無料配布された出席カードを持参して番組開始前に町内の公園や広場などに集まり、主催側持参のラジカセなどから流れる番組に合わせて体操を行う。
終了後には出席のゴム印を当日の日付部分に押す。
最終日には会への皆勤賞もしくは参加賞として昔ながらに鉛筆などが出されたり、お菓子や図書カードなどが出される地域も多い。
少子化や他のスポーツ活動の早朝練習などの影響から体操会の期間は夏休み全部ではなく平日の2週間ほどに留めたり、実施しない町内も見られるようになった。

この期間中の早朝の番組は全国各地を指導者が巡回して聴取者と共に体操を行う「夏季巡回ラジオ体操・みんなの体操会」(1953年開始。開始年の初日は7月12日)となり、全国に生中継される。
毎日ラジオ・テレビ体操に出演する講師やアシスタント・ピアノ伴奏者が全国各地のNHK公開スタジオや体育館・公民館、スタジアムなどを巡回するもの。
この日の中継先ではこの体操会自体が市町村単位のラジオ体操大会として普段は各町会で体操を行う児童や保護者を集めて開催されることが多く、翌年以降もこの日にラジオ体操大会を開催し、当時の放送を録音したものを用いて体操をするところも存在する。
日本の夏の風物詩の1つにもなっている。

その中でも特に中央行事として、7月下旬から8月中旬のいずれかの日曜に「1000万人ラジオ体操・みんなの体操祭」が行われている。

この模様は、総合テレビやNHKワールド・プレミアムでも実況中継される。
夏季休暇中以外でも、主として毎年4月から10月末までの土・日曜日や祝日で「特別巡回ラジオ体操・みんなの体操会」(1978年開始)が全国10会場程度で開催されている。
なお、「巡回ラジオ体操・みんなの体操会」ではテーマ音楽と会場の参加者の拍手に続き、指導者が「全国の皆さん、会場の皆さん、そして海外でラジオをお聴きの皆さん、おはようございます」と挨拶し、そのあとに指導者の手振りの合図で、会場の参加者も「おはようございます」と大声を張り上げて挨拶し、ラジオ体操の歌を合唱するのである。
また、ラジオ体操第1の8科目目である「腕を上下にのばす運動」のところでは会場の参加者の「1、2、3、4、5、6、7、8」と言う声を会場全体に響き渡らせることが通例となっている。
生放送終了時もテーマ音楽を流しながら指導者がピアノ伴奏者の紹介とともに締めの挨拶を行って会場の参加者が拍手で締めている。

ラジオ体操会は、1930年7月21日に神田万世橋署の面高巡査が、子供達が夏休みを楽しく過ごせる様にと千代田区神田佐久間町の佐久間公園で「早起きラジオ体操会」を実施したことが起源と言われ、同公園にはそれに因んだ記念碑が建てられている。
同じ頃佐久間公園に程近い神田和泉町の宮川広場で実施された「全国ラジオ体操会」が起源と言う説もあるが、両者ともお互いが発祥の地であることを認め合っている。

また文京区の大塚公園が発祥という説もあり、同公園内に発祥の地と記された体操する少年の銅像がある。

豆知識
1989年1月7日、昭和天皇危篤の臨時ニュースを放送したため6:30からのラジオ体操の放送が中止された。
そのまま崩御関連の特別番組になったため、ラジオ第1では放送されなかった。

1989年1月8日、前日の昭和天皇崩御に関連した特別番組を放送する関係上、ラジオ体操の放送は行われなかった。テレビ体操は通常編成に戻された教育テレビで行われた。

2006年7月5日、北朝鮮のミサイル発射ニュース放送に伴い2006 FIFAワールドカップ準決勝「ドイツ×イタリア」が総合テレビから教育テレビに差し替えた上、さらに延長戦に入ったためテレビ体操も5分遅れで放送した。

2010年7月12日、2010 FIFAワールドカップ決勝「スペイン×オランダ」が延長戦に入ったためテレビ体操が休止となった。

2011年3月12日 教育テレビのテレビ体操、ラジオ第1・第2のラジオ体操がすべて休止(東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)による津波警報と安否情報を放送したため)。全国的にラジオ体操が放送されなかったケースは昭和天皇崩御以来だった。

2012年8月30日、ロンドンパラリンピック開会式の生中継(4:30-8:09)を行ったためEテレのテレビ体操が休止となった。また、同年9月10日もロンドンパラリンピックの閉会式の生中継(4:30-6:55)を行ったためEテレのテレビ体操が休止となっている。

抜粋:http://ul.lc/54n5(wikipedia)より

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