マレーシア航空機、機長宅シミュレーターにデータ削除の痕跡!

マレーシア航空機、機長宅シミュレーターにデータ削除の痕跡!

 

欠番となった行方不明のマレーシア航空370便に替わり、14日から同経路で運行される318便の飛行経路(ロイター)
欠番となった行方不明のマレーシア航空370便に替わり、14日から同経路で運行される318便の飛行経路(ロイター)

地元メディアによると、押収したシミュレーター用パソコンからは、インド洋にあるディエゴガルシア島の米軍基地飛行場の滑走路データなども見つかった。不明機はインド洋南部まで到達していた可能性があり、オーストラリアなどが捜索している。

消息不明になっているマレーシア航空機は、通信装置が何者かによって故意に切られた後、針路を変更していたことが明らかになっている。一連の行為には高度な知識と高い操縦技術が不可欠で、それらの要素を兼ね備えていたザハリエ機長(52)を疑う報道が日ごとに増えてきた。

ザハリエ氏は1981年から同航空に勤務するベテラン。試験官の資格も持ち、不明となったボーイング777型機や管制に精通している。ファリク副操縦士(27)は同型機に乗ってからまだ日が浅いという。

ザハリエ氏の自宅からは、フライト・シミュレーターが押収された。ソフトは市販されており、多くのパイロットが自宅での訓練などに使っている。だが、同航空でシミュレーター試験も主導するザハリエ氏は、会社の機器を自由に使えたはずで、わざわざ自宅にそろえる必要があったのかという疑問が浮上する。

通信装置が切られたマレーシア機は突然、高度を上げた後に急降下。さらにレーダーを避けるように低高度を飛んだともみられている。AP通信によると、ザハリエ氏はパソコンのモニターを3台連ね操縦室を自宅に再現していたという。シミュレーターは世界各地の地形をリアルに映し出すことが可能で、自宅で特殊な操縦訓練をしていた可能性を指摘する向きもある。

ザハリエ機長が関与していたと仮定した場合、問題となるのは動機だ。敬虔(けいけん)なイスラム教徒のザハリエ氏について、マレーシア警察は過激な原理主義との接点の有無なども調べている。

地元メディアは、ザハリエ氏がマレーシアの野党連合を率いるアンワル元副首相の支持者だった点を指摘している。アンワル氏は地方選準備を進めていた7日、異常性行為罪に問われた事件の控訴審で逆転有罪判決を言い渡され、再び政治的危機に追い込まれた。フライト前日のことだった。

一方、マレーシア機に約150人の中国人が搭乗していた中国や米国では、航空機失踪の背景に関する捜査が不十分なことへの不満やいらだちが募っている。

米下院国土安全保障委員会のキング下院議員(共和党)は16日、米ABCテレビに出演し、「最初から機長と副操縦士に注目すべきだった」と、マレーシア当局の動きの遅さを批判。米紙ワシントン・ポスト(電子版)は同日、米政府が航空機の乗客や搭乗員の中からテロリストグループの関係者を洗い出す作業を進めていると報じた。

また、中国共産党機関紙、人民日報傘下の国際情報紙、環球時報(英語版)は17日付で、マレーシア政府を「無能」と酷評する論評を掲載。中国外務省報道官も同日の記者会見で、正確な情報を提供するようマレーシア側に求めた。

マレーシア機の自動通信を衛星が最後にとらえたのは、消息を絶った約6時間40分後で、その地点は中央アジア、あるいはインド洋と推測されている。ただ、同機が中央アジアに向かったと想定した場合、各国の軍レーダーなどが察知した可能性が高い。

米下院情報特別委員会のロジャース委員長(共和党)は16日、米CBSテレビに出演し「機体がインド洋の海底に沈んでいる可能性が一番大きい」と指摘した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140319-00000562-san-asia 参考

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