
本日の記事ではないが、興味深い記事を発見したのでピックアップしたい。
最近の再生医療はすごい速さで進んでいる。細胞を使った研究は人類のこれからを決めていくものになっていくだろう。頭髪に関しては、病院で診察してもらいAGAならば現状維持か治る様になっているので心配な方は一度診察してもらうのもいいかもしれない。
さまざまな器官のもとになる幹細胞を使って毛や歯、涙腺や唾液腺を丸ごと再生し、毛や歯の欠損、目や口が渇くドライアイやドライマウスといった身近な病気の治療を目指す研究が、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市中央区)で本格化している。中心となっているのは、東京理科大教授から4月に着任した辻孝グループディレクターら。同センターはこれまで、主に治療法が確立されていない難病を対象に再生医療の研究を進めてきたが、新たな方向性として注目が集まる。(金井恒幸)
同センターでは昨年8月、目の難病「加齢黄斑変性」に対し、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った臨床研究を世界で初めて開始。胚性幹細胞(ES細胞)を使って目や脳の一部の立体器官も作るなど、再生医療研究が進んでいる。辻氏はこうした環境を考慮し、自身の研究の実用化を加速するため、神戸に拠点を移すことを決めた。
マウスで成功
動物の胎児期には体にある上皮細胞、間葉細胞という2種類の幹細胞が豊富に存在し、それらが調整されてさまざまな器官が作られていく。辻氏らはこの仕組みの一部を解明。2種類の幹細胞を組み合わせ、立体的な器官を作る。

マウスを対象にこの技術を使い、2009年に歯の再生、12年には毛の再生にそれぞれ成功した。歯の再生では、複数の種類の細胞が層となる構造を作り、血管や神経も再現。毛の再生では、毛を作る器官「毛包」を幹細胞から作って移植し、何度も生え替わる正常な毛を生やすことができた。
昨年10月には、マウスの幹細胞から涙腺と唾液腺のもとを作り、涙を出したり、唾液を出したりする働きの再現に成功した、と発表。目や口が渇くドライアイ、ドライマウスは加齢などで増加傾向とされ、それらの治療につながることが期待される。
iPS利用も
「今後、毛の再生の研究が一番早く進むと考えられる」と辻氏。何度も生え替わる毛の周辺には、再生に必要な2種類の幹細胞が成人でも残っており、それらを採取して再生に使うことが可能なためだ。毛なら、もし頭皮への移植後に異常が出ても体の表面にあるため早く発見でき、レーザーで焼くなど安全性を確保しやすい。今後は幹細胞の大量培養技術を確立し、5~10年後にも臨床応用につなげたいという。
一方で、歯や涙腺、唾液腺については、胎児から2種類の幹細胞が採取できるが、成人からは採取できないため、応用の際は人工的な幹細胞の培養が必要となる。このため辻氏は、さまざまな細胞に分化できるiPS細胞やES細胞を使って2種類の幹細胞を培養し、それらを組み合わせて器官を再生する研究を本格化させ、実用化を目指す。
辻氏は「毛の再生を皮切りに、内臓の臓器も再現できる技術を確立し、世界中の患者が神戸で治療を受けられるよう研究を役立てたい」と話す。
参考:神戸新聞