【今日の歴史】1976年8月26日の事

【今日の歴史】1976年8月26日の事
エボラウイルスは以下の5種の存在が確認されている。ザイールエボラウイルス、スーダンエボラウイルス(スーダンコートジボワールウイルス)、レストンエボラウイルス 、タイフォレストエボラウイルス(アイボリーコーストエボラウイルス)、ブンディブギョエボラウイルス。
エボラウイルスは以下の5種の存在が確認されている。

 エボラ出血熱の世界初の患者がコンゴ民主共和国で発生

エボラウイルス属のザイールエボラウイルスによるエボラ出血熱の世界初の患者がコンゴ民主共和国で発生する。

エボラウイルス属とは、モノネガウイルス目フィロウイルス科に属するウイルスの1属。
ザイールエボラウイルスを模式種を含む。
スーダンエボラウイルス(スーダンコートジボワールウイルス)、レストンエボラウイルス 、タイフォレストエボラウイルス(アイボリーコーストエボラウイルス)、ブンディブギョエボラウイルスがエボラ出血熱の病原体である。

エボラウイルス属は、当時のザイール、現在のコンゴ民主共和国のエボラ川近くの Yambuku で発見されたザイールエボラウイルス (Zaire ebolavirus) が初めての発見で、1976年8月26日の44歳男性患者の症状で判明した。
初めはマラリアを疑われたが、その後粘膜等からの出血と多臓器不全という今日で出血熱と呼ばれる症状を発症し死亡した事から、未知の感染症を疑われた。
また、同年にはスーダンでも同じ症状の感染症が報告された。今日ではこのウイルスはスーダンエボラウイルス (Sudan ebolavirus) という別種に分類されている。
1977年には、この2つの株が同じフィロウイルス科のマールブルクウイルス属の新種か変種と疑われていたが、同時に新種のウイルスとしてエボラウイルスの名が提唱されていた。
発見後しばらくはマールブルクウイルス属と共にフィロウイルス属 (Filovirus) と分類されていたが、1989年に発見されたレストンエボラウイルス (Reston evolavirus)と1998年に発見されたタイフォレストエボラウイルス (Taï Forest ebolavirus) と共に4種がエボラ様ウイルス (Ebola-like viruses) として分類され、2002年にエボラウイルス属として定義された。
2010年には名称を変更せず再定義されている。

名称
エボラウイルス属は発見からしばらくは、確立した分類がされてなかった。
2000年に最初に発見されたウイルスはザイールエボラウイルスと命名され、英名は “Zaire Ebola virus” と定められた。
2005年には英名は “Zaire ebolavirus” と改められた。
しかし多くの論文ではザイールエボラウイルスを指してエボラウイルス (Ebola virus) を用いるか、もしくは平行して使っていた。
このため、2010年にはエボラウイルスの名称が復活している。

ウイルスの分類に関する国際委員会 (International Committee on Taxonomy of Viruses) では、エボラウイルス属を指す場合には先頭を大文字にし斜体にした “Ebolavirus” を用い、種小名は “ebolavirus” と小文字で書かなければならない。
エボラウイルス属自体の名称は2002年に初めて使われている。以上の事から、エボラウイルス属に関わる文章では何を指して用いているかに注意する必要がある

特徴
エボラウイルス属は重複の多いマイナス1本鎖RNAウイルスで、フィロウイルス科に共通する特徴である糸状に集合した粒であるビリオンを持つ。糸は大抵曲がっており、U型、6型、杖型、コイル型などと様々な形で呼ばれている。また、分岐している場合もある。
幅は80nm程度であるが、長さは974nmから1086nmである。マールブルクウイルス属の長さは795nmから828nmであり、これと比べるとやや長い。
また、培養環境では最大で14000nmの長さに達する。
ヒトとヒト以外の霊長類に対して非常に感染力が強く、ヒトの致死率はザイールエボラウイルスで約90%、スーダンエボラウイルスで約50%に達する極めて致死性の強い病原体である。
また、サル、ゴリラ、チンパンジーに対してもしばしば致命的となる人獣共通感染症である。ただし、レストンエボラウイルスだけは霊長類への感染が報告されているものの、ヒトは抗体が発見されているが症状はなく、感染してもヒトに対して病原体となるかは不明である。
2011年になって2つの独立した研究グループが、ヒトの遺伝子のうちNPC1 (Niemann-Pick disease, type C1) と呼ばれる遺伝子がコードしているタンパク質が、エボラウイルス属の感染に必須な事が示された。

エボラウイルス属の遺伝子変化の速度はインフルエンザウイルスの100倍以上遅い。これはB型肝炎ウイルスと同程度である。
マールブルクウイルス属との分化は数千年前程度と考えられている。初めはマールブルクウイルス属と誤解されたものの、実際には遺伝子レベルで50%ほどマールブルクウイルス属と異なる。
また抗原交差反応性もほとんど示さない。
自然界での正確な分布は不明だが、アフリカ大陸で最初の感染が報告された事、5種のうち4種が人獣共通感染症であることから、アフリカの野生生物がホストであると考えられている。
フィリピンでのカニクイザルに感染していたレストンエボラウイルスは自然界でのホストと考えられており、アメリカ合衆国とイタリアに輸出されているが、それらの国や周辺において自然界においては発見されていない。

扱いとして
エボラウイルス属のウイルスは、症状が確認されていないレストンエボラウイルスを除いてヒトに対する感染力が強く、致死率も高く、有効な治療法もワクチンも存在しない事から、エボラウイルス属はバイオセーフティーレベルで最高レベルの4に指定され、扱われる施設は限られている。

日本においては、エボラ出血熱は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の1類感染症に指定されており、病原体としてはエボラウイルス属の種全てが指定されている。
感染例の全件が直ちに届出を必要とする。
これは病原体であるエボラウイルス属の検出がない場合でも、症状や所見から感染が疑われる場合も含まれる事がある。
初期症状は他の感染症でも頻繁に見られ、最初の数日で患者がエボラウイルス属に感染しているのを見極めるのは困難である。
なお、出血熱の名の由来である外部への出血は一部の患者にしか見られない

抜粋:http://ul.lc/4w3v(wikipedia)より

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