【今日の歴史】1950年(昭和25年)1月7日【千円紙幣A~Eまで】

【今日の歴史】1950年(昭和25年)1月7日【千円紙幣A~Eまで】
今も使える古いお金(B号券)
今も使える古いお金(B号券)

千円紙幣(B号券)発行

日本銀行券の1つであり千円券、千円札ともいう、額面1,000円の紙幣。
現在発行されている千円紙幣は、2004年(平成16年)から発行されている野口英世の肖像のE号券である。

ほかに、かつて発行された甲号券B号券C号券D号券があり、これまでに発行された千円紙幣は全5種類存在する。

甲号券
額面 千圓(1,000円)
表面 日本武尊と建部神社
裏面 彩紋
発行開始日 1945年(昭和20年)8月17日
通用停止日 1946年(昭和21年)3月2日
失効券

第二次世界大戦後のインフレーション解決のための金融緊急措置令などの新円切替が行われる以前(旧円)の最高額紙幣。

1941年(昭和16年)に製造を開始。
1942年(昭和17年)の大蔵省告示で発行の宣言をしたが、これは紙幣を発行する権限が大蔵省から日本銀行へ移管することを理由とした形式的なのものである。
移管した後では大蔵省が刷った紙幣を発行することができないからである。
そのような事情で発行されたため、発行後数年間は日本銀行に死蔵されることになる。

そして終戦直後の1945年(昭和20年)8月17日に他の新紙幣の発行とともに流通が開始されたが、新円切替に伴い発行から1年も経たず、1946年(昭和21年)3月2日限りで失効した。

製造数は8,100,000枚(うち発行数は不明)。

失効後も、証紙を貼り付けて臨時に新様式券(新円)の代わりとする「証紙貼付銀行券」が発行され流通・通用した。この「証紙貼付銀行券」も新円の流通拡大に伴い、1946年10月末失効した。

なお千円の新券(A千円券)は結局発行されなかった。

このように甲千圓券は短命な超高額券であった。

発行枚数が少なく、かつ高額券ゆえほとんど回収されたため、現存数は多くない。

現在(2014年)の価格に換算すると約180万円ほどの額に相当する。

B号券

今も使える古いお金(B号券)
今も使える古いお金(B号券)

額面 千円(1,000円)
表面 聖徳太子
裏面 法隆寺夢殿
発行開始日 1950年(昭和25年)1月7日
支払停止日 1965年(昭和40年)1月4日
有効券

インフレーション抑制を目的とした新円切替では、新紙幣(A号券)が新たに発行されたが、千円券の発行は見送られた(よって当時の最高額面券はA百円券であった)。

しかしその後もインフレーションは進み、A百円券の発行量が著しく増大して、より高額面の紙幣が必要になった。

また粗末な作りのA号券の偽造が横行したこともあり、B千円券は、他のB号券に先駆けて1950年発行された。

C号券

千円紙幣 C号券
千円紙幣 C号券

額面 千円(1,000円)
表面 伊藤博文
裏面 日本銀行
発行開始日 1963年(昭和38年)11月1日
支払停止日 1986年(昭和61年)1月4日
有効券

印刷技術の向上によりB千円券の偽造(チ-37号事件など)が多発したために新たに発行された。

透かしは肖像と同じ伊藤博文だが横顔になっている。
初期の記番号の色は黒色だったが、129億6千万枚を発行して記番号が一巡したため、1976年(昭和51年)4月発行分から記番号の色が青色に変更された。

D号券

千円紙幣 D号券
千円紙幣 D号券

額面 千円(1,000円)
表面 夏目漱石
裏面 タンチョウ
発行開始日 1984年(昭和59年)11月1日
支払停止日 2007年(平成19年)4月2日
有効券

B千円券とC千円券は同じサイズであったが、このD千円券はそれらより長辺が14mm短くなった。

後のE千円券もこのD千円券のサイズを踏襲している。

各額面のD号券からは肖像に文化人が採用されていて、千円券には夏目漱石が選ばれた。初期の記番号の色は黒色だったが、129億6千万枚を発行して記番号が一巡したため、1990年(平成2年)11月1日発行分から記番号の色が青色に変更された。

1993年(平成5年)12月1日発行分から記番号の色を褐色に変更するとともに、マイクロ文字、特殊発光インキ等の偽造防止技術が施されている。

この褐色番号も129億6千万枚を発行して記番号が一巡したため、2000年(平成12年)4月3日発行分から記番号の色が暗緑色に変更された。

暗緑色番号の紙幣については、製造者が当初は「大蔵省印刷局」、2001年(平成13年)5月14日発行分から「財務省印刷局」、2003年7月1日発行分から「国立印刷局」の3種ある。

E号券

千円紙幣 E号券
千円紙幣 E号券

額面 千円(1,000円)
表面 野口英世
裏面 逆さ富士(本栖湖からの富士山の眺め)と桜
発行開始日 2004年(平成16年)11月1日
発行中
有効券

偽造防止技術には光学的変化インクを除きD二千円券に使われたものが多く採用されたが、新たに表から見て右側に用紙を薄くしてすきを入れた「すき入れバーパターン」が採用された。

千円紙幣にはすき入れは1本入っている。

また公式に発表されていないが表面と裏面に「」「」「」(日本)の文字がシークレットマークとして入っているほか、二千円紙幣に引き続いてユーリオンも採用されている。

裏面の逆さ富士は岡田紅陽の「湖畔の春」という写真を基にしたものであり、D五千円券とデザインを若干変更し、松の代わりに桜花が描き加えられている。

黒色で印刷されている記号と番号の組合せが枯渇する予定となったため、日本銀行と財務省は、2011年7月19日より記番号が褐色の券を発行すると発表した。

豆知識
流通している千円紙幣の寿命は、つり銭などのやりとりが多く傷みやすいため、平均1~2年程度とされる。

未発行紙幣として
い千圓券(日本武尊):粗末なつくりだったため。

A千圓券(1945年伐折羅大将像):GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)のインフレーション助長の懸念による(デザインはA拾圓券に流用されたが、GHQの肖像に対する指示により伐折羅大将像は国会議事堂に変更された)。

A千圓券(1946年日本武尊と建部大社):甲千圓券の図柄に新円標識(天平雲と桜花)を追加したデザインだったが、インフレーション助長の懸念と「日本銀行兌換券」表記により、GHQの承認は得られていたものの発行は見送られた。

こうやって遊んではダメですよ!
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おまけ:都市伝説 新千円札に隠された秘密(ようつべ)

抜粋:http://ul.lc/5a2y(wikipedia)より

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