【韓国客船沈没】ダイバーが船内に初めて進入、3遺体収容

【韓国客船沈没】ダイバーが船内に初めて進入、3遺体収容
引き揚げ作業は船内に衝撃を与える恐れがある。海洋警察幹部は「引き揚げ実施には家族の同意が必要だ。
引き揚げ作業は船内に衝撃を与える恐れがある。海洋警察幹部は「引き揚げ実施には家族の同意が必要だ。

韓国・珍島(チンド)沖の客船セウォル号沈没事故で、韓国海洋警察は20日未明、ダイバーが船内に入り初めて遺体3体を収容したと明らかにした。一方、聯合ニュースによると、検察と海洋警察の合同捜査本部関係者は19日、「(船体に)外部からの衝撃はなかったように見える」と語った。捜査本部は、暗礁にぶつかり沈没したのではなく、急激な針路変更が事故原因との見方を強めている模様だ。
遺体は、ダイバーが窓ガラスを割って船内に進入し、収容に成功した。3人のうち2人は男性だという。

これで、確認された死者は36人、行方不明者は266人になった。

急激な針路変更については、船舶自動識別装置の解析から、セウォル号は2度急旋回し、沈没したことが判明している。積み荷が崩れ船の重心を失った可能性が指摘されている。

捜査本部は同日、業務上過失致死傷などの疑いで、イ・ジュンソク船長(68)、事故直前に操船を指揮していた女性3等航海士(25)、実際にかじを取っていた操舵(そうだ)士(55)の3人を逮捕。なぜ急激に針路が変わったのかなどについて、集中的に調べている。

捜査関係者によると、3等航海士は、半年前から仁川(インチョン)と済州島(チェジュド)を結ぶ航路に乗務しているが、針路変更地点である現場海域操船指揮したのは初めてだった。操舵室での当直時間が決まっており、前日夜の仁川港出発が濃霧で2時間余り遅れたことで偶然、この海域を担当したという。

船長は事故当時、船室に戻っていた。現場は、小さな島が点在する中を通過する潮流の速い難所だ。海洋警察関係者は「昔から海難事故が多い所だ」と話しており、経験の浅い3等航海士に任せきりにしたことが、事故を招いた可能性がある。

韓国紙・中央日報は19日、3等航海士が「最高速度に近い19ノット(時速35キロ)で方向を転換した」と供述していると報じた。同紙は「乗用車が時速100キロで急に右にハンドルを切ったようなもの」という専門家の声を紹介した。

現場には海上クレーン4基が到着しているが、引き揚げ作業は船内に衝撃を与える恐れがある。海洋警察幹部は「引き揚げ実施には家族の同意が必要だ。準備は進めているが、いつ実施するかなどは決まっていない」と述べた。

また、乗員の避難誘導の不手際が問題となっているが、19日付韓国紙、東亜日報によると、船長のイ容疑者は救助された際、海洋警察に身分を聞かれ「一般市民」と回答していたという。

参考:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140420-00000000-mai-kr

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