【今日の歴史】2003年12月23日の事【株・為替が天国だった時代】

名古屋ドル紙幣ばら撒き事件

名古屋ドル紙幣ばら撒き事件とは、2003年12月23日に名古屋テレビ塔でデイトレーダーの男性が大量の紙幣を撒き散らした事件である。

概要
岐阜市在住の元銀行員の男性デイトレーダー（当時26歳）が、株であまりに簡単に儲けられたために嫌気がさし、数千枚の1米ドル紙幣と旧100円紙幣、総額約100万円をテレビ塔の屋上展望台から撒き散らした。

男性は経営危機になっていた足利銀行の関連株として低位株で乱高下していたあしぎんフィナンシャルグループの株を、1円と5円の時に約600万株を買って15円の時に売り抜けることで7000万 – 8000万円ほども儲けていたという。

すぐに職員が取り押さえに行ったが、その際に男性は屋上の柵へ身を乗り出し、「自分の金だから、好きにさせてくれ」と叫んだとされる。

その後、職員に「株で大儲けした。クリスマスだから皆に還元したかった」と語ったという。

ばら撒いた紙幣のうち、約8割は通行人に持ち帰られた。

米ドル紙幣である理由は「ドルは本来もっと価値が低いのに、政府・日銀が円売り・ドル買の為替介入を行なっていることに腹が立った」とし、旧紙幣である理由は「現行の紙幣をばら撒くと、奪い合いになり混乱するから」であると語った。

男性は愛知県警中警察署に任意同行を求められたが、二度と騒ぎを起こさないと誓約したために当日中に帰宅が認められ、立件はされなかった。

男性がデイトレーダーになった経緯は東京の国立大学を卒業して銀行に就職したものの半年で退職した後、実家で公認会計士の勉強を続ける間に企業の財務諸表に詳しくなったことがきっかけという。

2004年のテレビ番組『日経スペシャルガイアの夜明け』でも紹介されるなど、デイトレーダーには認知されている事件であり、デイトレブームを世間に知らしめた事件の一つでもある。

抜粋：http://ul.lc/594d（wikipedia）より