【今日の歴史】1882年9月17日の事

【今日の歴史】1882年9月17日の事
1882年の大彗星(C/1882 R1)
1882年の大彗星(C/1882 R1)

1882年の大彗星が近日点通過!

1882年の大彗星 (Great Comet of 1882) とは、1882年に太陽に接近し、大彗星となったクロイツ群の彗星である。この彗星は、見かけ上太陽のすぐ脇にあっても、天体として認識できるほど明るくなった。
彗星の命名規則による符号はC/1882 R1。1882年9月の大彗星とも呼ばれる。
(近日点とは、文字通り太陽にもっとも近い点を近日点と呼ぶ。)

発見
C/1882 R1は、1882年9月の朝に突然現れ、すでに肉眼で見える明るさとなっていた。
南半球の人々が観測し、一番古い記録は、9月1日に喜望峰とギニア湾で観測された記録である。
ただし、ニュージーランドのオークランドで9月3日に報告されたのが最古とする説もある。
天文学者による最初の記録は、ケープタウンにおけるウィリアム・ヘンリー・フィンレイの記録である。
彼は9月7日16時(GMT)に3等級で約1度の長さの尾を持った彗星と記録している。

大彗星へ
その後、C/1882 R1は急激に明るくなった。
9月13日には木星に匹敵する明るさとなり、尾の長さも12度となった。
9月16日には尾が中央で分割されているのが見えるようになった。また、その日には白昼でも見えるようになった。
9月17日にはたった14分間でも明るさが変化するのがわかり、また金星よりもはるかに明るくなった。この時の尾の長さは1度と短くなったが、これは尾が太陽の反対方向に向くため、地球から見ると角度が浅いためである。

1882年9月17日にC/1882 R1は近日点に達した。
近日点距離はたったの116万km(0.00775AU)であり、太陽表面からの距離は46万kmと極めて近い。
C/1882 R1は近日点付近の太陽に極めて近い距離でも、太陽に次ぐ明るさの天体として認識された。
視等級は推定ー17等級であったと推定される。
(ちなみに、満月時の見かけの等級は-12.7等級と言われているので、それよりも約5等級も明るい。満月の約100倍の明るさだねw)

フィンレイは減光フィルターを用いて太陽に接近するC/1882 R1を観測した。
太陽の裏側に隠れる直前まで太陽の縁から尾が見えており、「まるで沸騰しているようだ」と述べている。
そして太陽の裏側に隠れると、C/1882 R1は急激に見えなくなり、尾も観測されなくなった。
通過には1時間58分かかったとされる。

デービッド・ギルは、9月18日に、それまでは確実に1つであったC/1882 R1が4つに分裂して見えることを報告している。
これは、C/1882 R1の核が、太陽に接近しすぎて、潮汐力によって分離したと考えられている。

近日点通過後
近日点通過後の9月30日、フィンレーとエドワード・エマーソン・バーナードは、C/1882 R1の核が細長く見えること、それが2つに分裂して見える事に気づいた。
10月17日には、これが少なくとも5つに分裂して見え、明るさが変化する事に気づいた。
ダストトレイルは10月中旬まで観測された、10月18日には少なくとも核が6つに分裂したとの報告がなされた。
最終的には核が6つから8つに分裂したとされる。
核の分裂によって、近日点通過後暗くなる彗星が一時的に再び明るくなり、12月には明るさのピークに達した。

その後は明るさが徐々に減っていったが、分裂したにもかかわらず1883年2月までは肉眼で見えた。
観測された最後の確実な記録は1883年6月1日のベンジャミン・グールドのゴルドバでの観測記録である。

抜粋:http://ul.lc/4y5z (wikipedia)より

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